大久保雅礼委嘱による — 牛腸征司 作品集
おおくぼ・がれい いしょく・による — ごちょう・せいじ さくひんしゅう
おおくぼ・がれい
収録情報
2011年5月24日、6月2日、6月13日ビクタースタジオ302
収録曲
合奏曲「未来に光を」
がっそうきょく「みらい・に・ひかり・を」 | |||
作曲:牛腸征司 指揮:牛腸征司 箏Ⅰ:大久保雅礼、宍倉雅美 箏Ⅱ:野沢雅世、北條雅鳳 十七弦:宮越雅虹、吉川雅楽巴里 | |||
1 |
Ⅰ 失われしもの(02'38") Ⅰ うしなわれしもの |
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2 |
Ⅱ 復興の時(01'47") Ⅱ ふっこう・の・とき |
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3 |
Ⅲ 明日への希望(01'21") Ⅲ あす・への・きぼう |
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独箏曲「四つの前奏曲」
どくそうきょく「よっつ・の・ぜんそうきょく」 | |||
作曲:牛腸征司 箏:大久保雅礼 | |||
4 |
Ⅰ Lento-Moderato(04'05")
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5 |
Ⅱ Ostinato, veloce(02'24")
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6 |
Ⅲ Dialogo, andante cantabile(03'56")
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7 |
Ⅳ Presto con fuoco(02'41")
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8 |
「藍青(らんじょう)」 — 尺八・箏と十七弦の為の三重奏 —(10'41") 「らんじょう」 — しゃくはち・こと・と・じゅうしちげん・の・ため・の・さんじゅうそう — |
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作曲:牛腸征司 箏:大久保雅礼 十七弦:高畑雅紫登 尺八:難波竹山 | |||
歌曲集「花筐(はながたみ)」
かきょくしゅう「はながたみ」 | |||
作詞:三好達治 / 作曲:牛腸征司 歌:徳島智子 箏Ⅰ:大久保雅礼 箏Ⅱ:宇野雅楽恵 十七弦:宮本雅都貴 尺八:山本邦山 | |||
9 |
1. あはれしる(02'28") 1. あはれしる |
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10 |
2. わが名をよびて(02'37") 2. わがな・を・よびて |
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11 |
3. 山なみ遠(とほ)に(03'18") 3. やまなみとほに |
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12 |
4. くさの庵の(01'18") 4. くさ・の・いおり・の |
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13 |
5. かへる日もなき(02'14") 5. かへる・ひ・も・なき |
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14 |
6. ひとつうれひに(02'28") 6. ひとつうれひに |
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箏二重奏の為の三章「谷あいの修道院」
ことにじゅうそう・の・ため・の・さんしょう「たにあい・の・しゅうどういん」 | |||
作曲:牛腸征司 箏Ⅰ:大久保雅礼 箏Ⅱ:高畑雅紫登 | |||
15 |
Ⅰ 山に向かひて(05'58") Ⅰ やま・に・むかひて |
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16 |
Ⅱ 光さす窓(04'09") Ⅱ ひかりさすまど |
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17 |
Ⅲ 牧人も家路たどれば(04'39") Ⅲ まきびと・も・いえじたどれば |
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尺八・箏と十七弦の為の合奏曲「父を思う」
しゃくはち・こと・と・じゅうしちげん・の・ため・の・がっそうきょく「ちち・を・おもう」 | |||
作曲:牛腸征司 指揮:牛腸征司 箏ⅠA:大久保雅礼、浅野雅香 箏ⅠB:野沢雅世、唯是雅枝 箏Ⅱ:宇野雅楽恵、酒井雅楽友、吉田雅鳳 十七弦:宮本雅都貴、宮越雅虹 尺八Ⅰ:山本邦山、酒井帥山 尺八Ⅰ:川村泰山、山本真山 | |||
18 |
1. なつかしく(05'44") 1. なつかしく |
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19 |
2. あたたかく(04'43") 2. あたたかく |
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20 |
3. そして慕わしく(05'31") 3. そしてしたわしく |
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time:0.32 s・
作品紹介
正派音楽院第一期卒業後、半世紀に渡って箏・三弦演奏家として活動を続けてきた大久保雅礼(正派邦楽会大師範)、待望のファースト・アルバム。
現代邦楽界で活躍する作曲家・牛腸征司(ごちょう せいじ)にこれまで委嘱した作品を集成。
山本邦山ほか豪華共演者多数。
大久保雅礼は1962年に正派音楽院を卒業後、リサイタルやグループ(YUIの会)をはじめ、72歳を迎える今年(2011年)まで演奏と指導の両面で充実した活動を続けてきました。その過程で、唯是震一に4曲、牛腸征司に5曲の作品を委嘱。本作は、大久保雅礼の初アルバムとして、牛腸征司への委嘱作品を集成したものです。また今回、東日本大震災の被害を受けた方々、避難生活を余儀なくされている方々に、「祈りを込めて、希望が湧いてくるような癒しの曲を」との願いから、新たに委嘱した作品『未来に光を』も収録されています。
各委嘱作品の作曲・初演情報は以下です。
合奏曲「未来に光を」(2011)/初演:本CD録音初演
独箏曲「四つの前奏曲」(1975)/初演:「大久保雅礼 第2回リサイタル」(1975)
「藍青」 ―尺八・箏と十七弦の為の三重奏―(1984)/初演:「大久保雅礼 音楽生活25周年記念演奏会」(1984)
歌曲集「花筐」(1979/1982)/初演:「大久保雅礼 第4回リサイタル」[第1曲~第5曲](1979)、「YUIの会」[全曲](1982)
箏二重奏の為の三章「谷あいの修道院」(1977)/初演:「大久保雅礼 箏・三弦リサイタル」(1997)
尺八・箏と十七弦の為の合奏曲「父を思う」(1994)/初演:「大久保雅龍13回忌追善演奏会」(2005)
◆附属解説書
(お言葉)/中島靖子(二代目正派家元)
喜びと感謝/牛腸征司
CD制作にあたり思うこと/大久保雅礼
曲目解説/牛腸征司
作曲者・出演演奏者プロフィール
大久保雅礼(おおくぼ がれい) プロフィール
唯是震一・中島靖子の両師に師事。1962年 正派音楽院本科第一期卒業。
1963年 NHK邦楽技能育成会第八期卒業。
1973年 第一回箏・三弦リサイタルを開催。本年まで六回を数える。
1978年 箏演奏グループ「YUIの会」を結成(五回まで開催)。
アメリカ・東南アジア・欧州など海外での演奏活動と放送、レコーディングも数多くおこなっている。
正派邦楽会大師範、正派合奏団及び桐韻会所属。
現在、正派道場教師、正派音楽院教師、正派合奏団指導員。
牛腸征司(ごちょう せいじ) プロフィール
東京芸術大学作曲科を卒業後、ドイツ政府給費留学生として渡独。ミュンヘン音楽大学において作曲をハラルト・ゲンツマー教授、ピアノをマルティン・ピーパー教授の許で学ぶ。滞独中の作品がスイスの国際音楽祭をはじめ、その他のコンサートで演奏された。また、室内楽奏者としてパリで初舞台を踏み、スイスの国際音楽祭に招かれた後、中央ヨーロッパの各都市で出演した。指揮者としては主として邦楽の演奏にたずさわり、数多くのCDやレコードが発売されている。1975年にはグループ「Quellen der Musik」(音楽の泉)を主宰、毎年定期演奏会およびその他の演奏活動を行っている。
また、1980年2月から3月にかけて、箏曲家・杉野雅喬氏と共に自作の紹介をかねて西ドイツ(当時)の各都市でジョイントリサイタルを行った。それをきっかけとして、翌1981年、第一回作品発表会をイイノホールにおいて開催し、5年後の1986年、朝日生命ホールで行った第二回作品発表会、1998年「牛腸征司 音楽の世界―創造と演奏の狭間で」へと続く。1990年から毎年、アメリカ、アジア、ヨーロッパのいずれかへ演奏旅行をしている。
正派音楽院講師。
主な作品:「弦楽三重奏」、「鼓と箏の為の『万華鏡』」、「十七弦独奏と箏合奏群の為の室内協奏曲」、「舞踊曲『かぐや姫』」、「ホルンソナタ『夜明けれど』」、「弦楽合奏『この秋に』」、「木管四重奏」、「サクソフォーン六重奏」、「箏独奏の為の主題と変奏『菊花の約』」、「歌曲集『花筐』」、「歌曲集『春の大和路』」ほか。