存亡の秋/鳥養 潮+声明の会・千年の聲
そんぼう・の・とき/とりかい・うしお、しょうみょう・の・かい、せんねん・の・こえ
SONBOU NO TOKI / Ushio Torikai + Shomyo no Kai, Sennen no Koe
鳥養潮+声明の会・千年の聲、迦陵頻伽聲明研究会(真言声明)、七聲會(天台声明)
とりかい・うしお、しょうみょう・の・かい、せんねん・の・こえ、かりょうびんが・しょうみょう・けんきゅうかい、しちせいかい
クレジット
収録情報
2004年9月10日松本市音楽文化ホール(ザ・ハーモニーホール)において収録
収録曲
1 |
前讃(11'28") ぜんさん Zensan |
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ナンシー・ウッド(金関寿夫訳)「Many Winters-今日は死ぬのにもってこいの日」より / 作曲:鳥養潮 | |||
2 |
唄(09'38") ばい Bai |
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四箇法要より / 作曲:鳥養潮 | |||
3 |
散華(10'05") さんげ Sange |
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四箇法要より / 作曲:鳥養潮 | |||
錫杖
しゃくじょう | |||
四箇法要より / 作曲:鳥養潮 | |||
4 |
一條(06'45") いちじょう Shakujo-Ichijō |
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5 |
二條(05'49") にじょう Shakujo-Nijō |
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6 |
三條(13'33") さんじょう Shakujo-Sanjō |
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7 |
総回向(06'50") そうえこう Sō-Ekō |
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ナンシー・ウッド(金関寿夫訳)「Many Winters-今日は死ぬのにもってこいの日」より / 作曲:鳥養潮 | |||
8 |
終讃(11'51") しゅうざん Shūzan |
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ナンシー・ウッド(金関寿夫訳)「Many Winters-今日は死ぬのにもってこいの日」より / 作曲:鳥養潮 |
time:0.31 s・
作品紹介
「癒しにさえ渇を入れるアバンギャルドな聲明!」(いとうせいこう)と賞賛を集めた「阿吽の音(あうんのこえ)」に続く、NY在住の現代音楽作曲家・鳥養潮(とりかいうしお)の新作声明第2弾は、9.11の犠牲者に捧げられた祈りの歌となりました。
日本音楽の源流といえる声明(しょうみょう)は、日本人の心に響く「古代の声楽」です。広大な精神世界と宇宙観を表す音楽的表現は、癒しの音楽をはるかに超えて、生きる力を与えてくれます。固定した声明ファンに向けた作品ではなく、世代を超えて聴かれている音楽といえるでしょう。
〈ライナーノーツ〉
存亡の秋(とき)/鳥養 潮
鳥養潮の声明作品をかえりみて/田村博巳
鳥養さんとの出会い/孤嶋由昌
新作声明と「存亡の秋」/新井弘順
声明と現代音楽/海老原廣伸
私の鳥養潮体験/篠田正浩
English brief Notes Enclosed
真言声明:迦陵頻伽(かりょうびんが)聲明研究所とは……
真言宗豊山派の青木融光大僧正(人間国宝)の遺鉢を継いだ若手声明家の団体。古典の伝承研鑽とともに、実験的な新作の演奏にも積極的に参加しています。
天台声明:七聲(しちせい)会とは……
天台声明の研究会で、1996年に発足。国内各地での声明公演に加えて、ヨーロッパ演奏公演等も行なっています。
鳥養 潮(とりかい うしお) プロフィール
幼少より日本伝統音楽、ヨーロッパ古典音楽に親しみ、高校時代にこの二つの音楽分野について抱いた"音楽の在り方の極度な差異"への問いが、現在に至る音楽活動の原点となる。1970年代後半から実験的音楽活動を開始。82年、パリ・ビエンナーレに招待されて以来、ヨーロッパ各地でコンサートを開催。86年、声、コンピュータ・エレクトロニクス、古代ハープ"箜篌(くご)"、三味線、ファウンドオブジェクト、各々のための作曲、演奏、操作総てを手掛けたソロアルバム「Go WHERE?」を日本ビクターより発表。
同年 Asian Cultural Council の招聘により渡米。以後北米を中心に意欲的な活動を展開。90年以降、ニューヨーク州芸術評議会、カナダ文化省、Meet the Composer、ASCAPを始めとする多くの音楽財団、団体よりスカラシップを受ける。95年、神宮の森にて警蹕(けいひつ)、聲明、アジア古代楽器、パーカッションを含む100人のパフォーマーのための「繧繝」を発表。
最近の主な委嘱として、クロノス・クワルテット、ワークインプログレス-べルリン、演劇集団マブ・マインズ、ロスアンジェルス市時計台のための音楽など、各方面より多彩な委嘱を受けている。
ニューヨーク在住。