ビクター邦楽名曲選 17 生田流箏曲名曲集

びくたー・ほうがくめいきょくせん・17 いくたりゅうそうきょく・めいきょくしゅう

宮城喜代子宮城数江小橋幹子

みやぎ・きよこ、みやぎ・かずえ、こはし・みきこ

VZCG-19 (CD) 2,750円(本体 2,500円)

発売日: 1997年4月9日 / ジャンル: 箏曲三曲


▼曲目一覧

作品紹介

生田流箏曲の代表的名曲名演を集めたアルバム。解説書には詞章を掲載。
『六段』は箏曲のなかでも最も有名な曲のひとつ。多くの邦楽曲にこの曲の一部(主として初段)が替手(対旋律)として利用されている。
『みだれ』では「掻手」という隣接した二本の絃を一緒に鳴らすシャンという手が多く効果的に用いられ、これが不協和音的効果を出すところに、近代的な印象を表す原因があるかもしれない。
『千鳥の曲』は雅楽風の荘重な気分の前弾、続く前唄は気品のある朗詠調、手事は波や千鳥を模した動きで描かれる等、多様な表情を備えている作品。
『春の曲』は古今集から春の和歌六首を選び、早春から晩春への移ろいを歌い奏でる曲。
『五段砧』の「砧(きぬた)」とは、織物(着物など)をたたいて柔らかくしたり、つやを出したりする、昔の家庭道具。特に、秋の夜にひびき渡る砧の音はもの悲しく、静寂に包まれていた昔の人の心には印象が深かったらしい。砧は秋の風物のひとつとして詩歌や音楽の重要な題材だった。
『八千代獅子』の「八千代」とは「八千年」とか「永久」の意。歌詞は、獅子とは関係なく、四季色を変えない永遠の生命のシンボルとしての松と、豊年の吉兆としての雪とを組み合わせて歌った慶祝の歌。力強い感じを与える作品。
『夕顔』とは本来は花の名だが、ここでは『源氏物語』の登場人物の夕顔を扱っている。深い情趣にあふれた作品。

解説:吉川英史

収録曲

1

六段

ろくだん

作曲:八橋検校

宮城喜代子

2

みだれ

みだれ

作曲:八橋検校

宮城数江

3

千鳥の曲

ちどり・の・きょく

古今和歌集」、「金葉集より / 作曲:吉沢検校

歌・箏(本手)宮城数江 箏(替手)小橋幹子

4

春の曲

はる・の・きょく

古今和歌集より / 作曲:吉沢検校

宮城数江 箏(替手)宮城喜代子 箏(本手)小橋幹子

5

五段砧

ごだんぎぬた

作曲:光崎検校

箏(高音)宮城喜代子 箏(低音)宮城数江

6

八千代獅子

やちよじし

作詞:園原勾当 / 作曲:藤永検校

歌・三弦宮城数江 宮城喜代子

7

夕顔

ゆうがお

源氏物語より / 作曲:菊岡検校八重崎検校

歌・三弦宮城数江 宮城喜代子

time:0.3 s