マウイの風
髙嶋みどり 〜室内楽作品集〜 コンサートライヴ
まういのかぜ たかしまみどり〜しつないがくさくひんしゅう〜こんさーとらいゔ
Waft on Maui/Midori Takashima
作曲:髙嶋みどり
たかしま・みどり
クレジット
藤沢篤子、鈴木永子(ピアノ)/増田のり子(ソプラノ)/望月哲也(テノール)/水野佐知香(ヴァイオリン)
アール・レスピラン[田中隆英(フルート)/本田英輝(オーボエ)/糸井裕美子(クラリネット)/小鮒信次(ホルン)/沼田園子(ヴァイオリンⅠ)/寺岡有希子(ヴァイオリンⅡ)/桑田穣(ヴィオラ)/西山健一(チェロ)/中村勇一(コントラバス)/伊藤映子(打楽器)
収録情報
2002年3月16日 東京オペラシティ リサイタルホール コンサートライヴ録音
収録曲
マウイの風 ピアノのための
まうい・の・かぜ・ぴあの・の・ための “Waft on Maui” for piano(2001-2002) | |||
作曲:髙嶋みどり Midori Takashima | |||
1 |
マウイの鳥たちまうい・の・とりたち Birds of Maui |
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2 |
モロキニ島にてもろきにとう・にて Molokini island |
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3 |
ハナによせてはな・に・よせて Thoughts of Hana |
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世俗的な二つの作品
せぞくてきな・ふたつ・の・さくひん Two Worldly Pieces (2002) | |||
4 |
ダスト! ダスト!! ダスト!!だすと!だすと!!だすと!! “DUST! DUST! DUST! What a great time for cleaning!” |
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作曲:髙嶋みどり Midori Takashima | |||
5 |
二つのパントンふたつ・の・ぱんとん Two Pantun |
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作曲:髙嶋みどり Midori Takashima | |||
6 |
揺りかごの宇宙 ピアノのための Ⅰ プレリュード(1.讃歌 2.浮遊する星星の眼(まなざし) 3.ゆりかご) Ⅱ トッカータ(1.おもちゃ箱 2.祈り)ゆりかご・の・うちゅう・ぴあの・の・ための1・ぷれりゅーど(1・さんか 2・ふゆうするほしぼしのまなざし 3・ゆりかご)2・とっかーた(1・おもちゃばこ \2・いのり) “Baby Universe” for piano(1994) I Prelude(1.Hymn 2.Gaze from floating stars 3.Swinging Cot)Ⅱ Toccata(1.Toy Box 2.Prayer) |
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作曲:髙嶋みどり Midori Takashima | |||
うた ヴァイオリン ソロのための
うた ばいおりん・そろ・の・ための “Songs” for violin(2002) | |||
作曲:髙嶋みどり Midori Takashima | |||
7 |
Ⅰ1 |
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8 |
Ⅱ2 |
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9 |
Ⅲ3 |
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time:0.28 s・
作品紹介
合唱界で多くのファンをもつ気鋭の作曲家 髙嶋みどりのオリジナリティ溢れる多彩な音楽の魅力。器楽曲・室内楽を集成したアルバムが初登場。
2002年3月16日 東京オペラシティ リサイタルホールで開催された個展「Takashima Midori 2002」のライヴ・レコーディング音源です。「世俗的な二つの作品」、「ヴァイオリン ソロのためのうた」は世界初演。
髙嶋みどりさんの音楽のオリジナリティというのは、簡単にいえばリアリティの尊重・重視ということである。ということは、いわゆる前衛的なコンセプトを重 視するとか新しい方法論に発つという音楽を志向しているわけではないということになる。かといって、日本の現代音楽のもうひとつの代表的なタイプである独 特な情動的な思い入れの深さ、しかも演奏家にもその思い入れへの感情移入を強いるような音楽でもない。戦後、文芸評論家の中村光夫は日本近代文学のリアリ ズムを徹底的に批判し、私小説に例をとって、真のリアリズムに必要な客観性や観察の鋭さに対する日本のリアリズムの自己陶酔とその非小説性を暴いたことが ある。 少し大げさになるかもしれないが、髙嶋みどりさんの音楽の魅力は、自分の生活のなかの日常性や普遍的人間性の次元から出発しながら、作曲家としての自身の 感性と技術をフルに展開しての音楽的飛翔を志している音楽というところなのである。
(後略)
石田一志(音楽評論家)[ライナーノーツより引用]
演奏団体のアール・レスピランは、室内楽の新しい可能性を求めて1985年に若手演奏家、作曲家によって結成された室内オーケストラです。21世紀 の室内楽を探求するユニークな活動が注目を集め、ビクターエンタテインメント株式会社から発売された4枚のCDはいずれも好評を博しています。1993 年、第12回中島健蔵音楽賞を受賞。
<ライナーノーツ>
「髙嶋みどり室内楽作品集に寄せて」石田一志
「はじめに」/「曲目解説」髙嶋みどり
全文英訳解説掲載(English notes enclosed)
髙嶋みどり(作曲家) プロフィール
東京芸術大学・同大学院作曲家修了。日本現代音楽協会、日本作曲家協議会、会員。NHK委嘱作品NHK全国学校音楽コンクールの課題曲や全日本合唱連盟の課題曲、他数多くの合唱作品を作曲。日本現代音楽協会主催「春の音楽展」および同協会「80周年記念特別コンサートシリーズ」において「管弦楽のための《BABY UNIVERSE》2008」、「管弦楽のための《BABY UNIVERSE II》2010」、「ソプラノとコントラバスのための《デュエット》2011」を初演。NHK委嘱作品「オフィーリアの遺言~管弦楽と3人の歌手のための」、独奏曲「ピアノのための《マウイの風》」、「ピアノのための《BABY UNIVERSE》」、オペラ「室内歌劇金剛蔵王」などを作曲。CDは『マウイの風』、『誰かが時を…』、『キャロルによるカノン』など。ビクターエンタテインメント、日本伝統文化振興財団等からリリースされている。音楽之友社、カワイ出版等から、「若者たちの悲歌」(無伴奏混声合唱曲)、「秋‐相聞」(無伴奏女声合唱曲)、「HYMN」(無伴奏女声合唱曲)、「五つのパントン」(女声合唱曲)、「太鼓を叩け、笛を吹け」(無伴奏女声合唱曲)、「青いメッセージ」(混声・男声合唱とピアノ)、「白鳥」(無伴奏女声・混声合唱曲)、ピアノのための《マウイの風》等、出版多数。ジャンルにとらわれることなくドラマチックな展開を持つ作品の制作を持ち味とし、意欲的な作曲活動を展開中である。Midori TAKASHIMA
Midori Takashima studied in the Department of Composition at the Tokyo Univercity of Fine Arts and Music as an undergraduate and graduate student, studying composition under Mareo Ishiketa and Michio Mamiya and conducting under Kazuo Yamada. She is a member of the Japan Society for Contemporary Music, the Japan Federation of Composers.