地球→日本
ちきゅう→にほん
THE EARTH→JAPAN
VZCG-660 (CD) 2,934円(本体 2,667円)
収録曲
1 |
地 地球(05'08") ち ちきゅう・じ・あーす THE EARTH |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄 尺八:山本邦山 重要無形文化財保持者(人間国宝)
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2 |
花 夜桜(04'33") はな よざくら・むーんらいと・ぶらっさむず MOONLIGHT BLOSSOMS |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄
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3 |
山 こだま(04'27") やま こだま・まうんてん・えこーず KODAMA -MOUNTAIN ECHOES- |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄 尺八:山本邦山 重要無形文化財保持者(人間国宝) 小鼓:望月朴清 重要無形文化財保持者(人間国宝)
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4 |
鳥 千鳥(04'39") とり ちどり・ぷろゔぁー・ばーず CHIDORI -PLOVER BIRDS- |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄 小鼓:望月朴清 重要無形文化財保持者(人間国宝) 締太鼓:堅田喜三久 重要無形文化財保持者(人間国宝)
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5 |
川 水の行方(07'32") かわ みず・の・ゆくえ・えたーなる・ふろう ETERNAL FLOW |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄 尺八:山本邦山 重要無形文化財保持者(人間国宝) 締太鼓:堅田喜三久 重要無形文化財保持者(人間国宝) 声=新内:鶴賀若狭掾 重要無形文化財保持者(人間国宝)
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6 |
風 南風(04'34") かぜ みなみかぜ・さざん・うぃんど SOUTHERN WIND |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄 尺八:山本邦山 重要無形文化財保持者(人間国宝)
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7 |
天 稲妻(04'40") てん いなづま・さんだー INAZUMA -THUNDER- |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄 尺八:山本邦山 重要無形文化財保持者(人間国宝) 締太鼓:堅田喜三久 重要無形文化財保持者(人間国宝) 声=長唄:東音宮田哲男 重要無形文化財保持者(人間国宝)
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8 |
月 月食(04'33") つき げっしょく・るな・えくりぷす LUNAR ECLIPSE |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄
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9 |
海 夜の海(05'58") うみ よる・の・うみ・おーしゃん・あっと・ないと OCEAN AT NIGHT |
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作曲:杵屋裕光 / 編曲:小西貴雄
三味線:杵屋裕光 キーボード&プログラミング:小西貴雄 大太鼓:堅田喜三久 重要無形文化財保持者(人間国宝)
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time:0.35 s・
作品紹介
伝統とは? 革新とは? 輪廻とは? 日本のメロディ・地球のグルーヴとは?
三味線の王道「長唄三味線」の名手が21世紀を生きる人々へ贈る「花鳥風月」組曲。
純邦楽と洋楽、古典楽器と最新テクノロジーの、熱く、激しく、美しい、かつてない融合。
ブックレットには杵屋裕光によるライナーノーツ、各曲解説を掲載。
このページの曲情報にある再生ボタンをクリックすると45秒間試聴できます。
ゲスト参加 「人間国宝」諸氏からのメッセージ
「我々は常に伝統音楽を継承する使命を持ち乍ら、さらに新しい可能性を追求し、さまざまな音楽を発表して来た。今回のCDは正に未来への橋渡しをする貴重なアルバムだ。私自身も参加し、本当にすばらしい心に残るものを得た。音楽を愛する人達には必ず聴いてほしいアルバムである。」――山本邦山
「今回のCDには伝統文化の要素がたくさん入っています。参加した曲では、力強くインパクトのある長唄の発声を試みました。洋楽に長唄の『唄』を入れたこのコラボレーションは、日本の音楽史に刻まれるのでは。」 ――東音宮田哲男
「私は邦楽の囃子方で実に色々な楽曲を録音してきていますが、今回のは本当に新感覚の邦楽だと思う。今後も多いに活躍してほしい。」――堅田喜三久
「溢るる才能の一つの集大成アルバム。然しまだこの先もあります。期待大!」 ――鶴賀若狭掾
*本作には、2007年9月に亡くなられた望月朴清氏の最後の録音が収録されています。
邦楽と純邦楽のコラボレーション
杵屋裕光
三味線音楽を様々な角度から追求してきた私には、「現在の世の中に合う三味線音楽とは?」。さらに、「もっと幅広い層の方に聴いていただき感銘してもらうには…!」という命題が、常に頭のなかにあります。日本の古典楽器、日本発のメロディをもっとポップにできないか、自国の音楽を知らない人々や、海外にまでも伝えたい。古典のフレーズを大衆的な楽曲に乗せてわかりやすく紹介したい。
この思いを具体的な音にしようと、原点回帰、しかも和と洋のバランスを考慮して、温故知新の精神に乗っ取り新鮮な気持ちで取り組みました。
そんな中、一番ふさわしい題材として選んだのが、『地球』。そして『日本の美しい自然』です。
このテーマを最大限に表現するため、日本古来の素晴らしいサウンドや伝承されてきた文化を傷つけることなく、邦楽器が映えるようにアプローチしています。また、日本人が生まれながらに持ち備えているDNAに響き、血を騒がせるような拍子やリズムを活かして 「心で聞ける音楽」となるよう心がけました。
ご存知の通り、長唄はインテンポではなく、あくまで、立三味線のノリ(テンポ)で曲が進んでゆく為、洋楽で基本とされるメトロノームは使われません。譜面上2/4拍子で書かれてはいますが、元々楽譜で作曲された曲が少ない為、半端な拍子も多く存在します。
しかしコンピューターを駆使した今風な洋楽とのコラボレーションにおいては、先に述べた事を克服し、ピッチとテンポ2つの難関をクリアしなくてはなりません。そこで時間をかけ研究しながら、日本の自然や古典音楽の美しいパッセージを融合し、新しい曲を作りました。
さて、今回この邦楽と純邦楽のコラボレーションを「地球→日本」というCDにしましたので、ご興味のある方は、是非聞いてください。自分が生きている間に、どれだけ多くの方に演奏や作曲活動を通して感動を届けられるか? これからも挑戦していきたいと思います。
杵屋裕光(きねやひろみつ)作曲、三味線
1960年、杵屋和四蔵(江戸時代からの伝統を受け継ぐ長唄三味線演奏家)の次男として生まれる。3歳で初舞台、16歳で長唄杵勝派名取師範「杵屋裕光」となる。以後、歌舞伎座、メトロポリタンオペラハウスなど国内外の歌舞伎公演、舞踊公演等で長唄三味線演奏家・作曲家として活動。1990年には三味線FUNKバンド「THE家元」にも参加、その際ポーランドでの世界音楽祭で第2位を獲得。今まで多くの洋楽演奏家と共演、高い評価を得ている。本CDでは森羅万象を芸術に昇華させる日本の古典音楽特有の手法と洋楽をミックス、温故知新の精神で原点回帰しつつも、現在の世の中に合う新しい三味線音楽を追求した。
杵屋裕光オフィシャル・サイト