三世相錦繍文章 (6枚組)
さんぜそう・にしき・ぶんしょう
ときわづ・いちはだゆう
収録曲
Disc 1 | |||||
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序幕 福島屋の段 その1 — 店先 —
じょまく ふくしまや・の・だん その1 — みせさき — | |||||
三世 桜田治助作詞 / 四世 岸沢古式部、六世 岸沢式佐作曲 浄瑠璃:常磐津一巴太夫、常磐津和佐太夫、常磐津清若太夫、常磐津和光太夫(和洸太夫) 三味線:常磐津菊助、常磐津菊志郎 上調子:常磐津紘寿郎 [録音] 平成4年10月28日有楽町朝日ホール | |||||
1 |
世を夢とよ・を・ゆめ・と |
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2 |
足もしどろにあし・も・しどろに |
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3 |
あとにお梶はあとに・おかじ・は |
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4 |
見返る後ろへみかえるうしろへ |
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5 |
言うを納戸にいう・を・なんどに |
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6 |
諸行無常のしょぎょうむじょう・の |
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7 |
奥口見回りおくぐちみまわり |
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8 |
跡見送りあとみおくり |
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Disc 2 | |||||
序幕 福島屋の段 その2 — 長庵殺し —
じょまく ふくしまや・の・だん その2 — ちょうあんころし — | |||||
三世 桜田治助作詞 / 四世 岸沢古式部、六世 岸沢式佐作曲 浄瑠璃:常磐津一巴太夫、常磐津和佐太夫、常磐津清若太夫、常磐津和光太夫(和洸太夫) 三味線:常磐津菊助、常磐津菊志郎 上調子:常磐津紘寿郎 [録音] 平成6年7月29日有楽町朝日ホール | |||||
1 |
伏し沈むふししずむ |
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2 |
また打ち掛くるまたうちかけくる |
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3 |
なんとせんなんとせん |
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4 |
のぞけば暗きのぞけばくらき |
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5 |
涙隠してなみだかくして |
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第二幕 道行蝶吹雪 — 洲崎堤の段 —
だいにまく みちゆきちょうふぶき — すざきてい・の・だん — | |||||
三世 桜田治助作詞 / 四世 岸沢古式部、六世 岸沢式佐作曲 浄瑠璃:常磐津一巴太夫、常磐津和佐太夫、常磐津巴瑠幸太夫 三味線:常磐津八百八、岸澤巳之吉 上調子:常磐津斎蔵 [録音] 平成6年7月29日有楽町朝日ホール | |||||
6 |
春更けてはるふけて |
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7 |
逢うたもちょうどおうたもちょうど |
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Disc 3 | |||||
第三幕 十万億土の段
だいさんまく じゅうまんおくど・の・だん | |||||
三世 桜田治助作詞 / 四世 岸沢古式部、六世 岸沢式佐作曲 浄瑠璃:常磐津一巴太夫、常磐津一佐太夫、常磐津一佑太夫(兼太夫)、常磐津和香太夫 三味線:常磐津文字兵衛(英寿)、常磐津紫弘(文字兵衛) 上調子:常磐津紘寿郎 [録音] 平成6年7月29日有楽町朝日ホール | |||||
1 |
行き迷ういきまよう |
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2 |
流れに添うてながれに・そうて |
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3 |
折も向こうへおり・も・むこう・へ |
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Disc 4 | |||||
第四幕 堕地獄の段
だいよんまく だじごく・の・だん | |||||
三世 桜田治助作詞 / 四世 岸沢古式部、六世 岸沢式佐作曲 浄瑠璃:常磐津一巴太夫 三味線:常磐津小欣司 上調子:岸澤巳之吉 [録音] 平成8年7月29日有楽町朝日ホール | |||||
1 |
それ人間のそれ・にんげん・の |
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2 |
かしこまるかしこまる |
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3 |
罪人につみびと・に |
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4 |
下知の内よりげち・の・うち・より |
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5 |
鋭き言葉にするどき・ことば・に |
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Disc 5 | |||||
第五幕 極楽浄土の段
だいごまく ごくらくじょうど・の・だん | |||||
三世 桜田治助作詞 / 四世 岸沢古式部、六世 岸沢式佐作曲 浄瑠璃:常磐津一巴太夫 三味線:常磐津小欣司 上調子:岸澤式松 [録音] 平成10年7月25日紀尾井小ホール | |||||
1 |
開き勝るひらきまさる |
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2 |
御跡見送りておあと・みおくりて |
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3 |
前の世のまえ・の・よ・の |
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4 |
妻の園はつま・の・その・は |
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Disc 6 | |||||
第六幕 三社祭礼の段 — 夢覚め —
だいろくまく さんじゃさいれい・の・だん — ゆめざめ — | |||||
三世 桜田治助作詞 / 四世 岸沢古式部、六世 岸沢式佐作曲 浄瑠璃:常磐津一巴太夫、常磐津和佐太夫、常磐津和英太夫、常磐津巴瑠幸太夫 三味線:常磐津小欣司、岸澤巳之吉、常磐津斎蔵 上調子:岸澤式松 陰囃子:望月太左衛門、望月太左之助、望月太意之助、望月左之丸 笛:鳳聲晴之 [録音] 平成12年7月29日紀尾井小ホール | |||||
1 |
泣き叫ぶなきさけぶ |
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2 |
潜り戸明けてもぐりどあけて |
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3 |
屋台囃子にやたいばやし・に |
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4 |
ヤア千代のやあちよ・の |
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5 |
またもしゃぎりにまたも・しゃぎりに |
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6 |
松風のまつかぜ・の |
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7 |
牡丹にたわむれぼたん・に・たわむれ |
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time:0.3 s・
作品紹介
平成15年度 第58回 芸術祭大賞受賞作品
常磐津界の第一人者である常磐津一巴太夫師は、平成元年から10年の歳月をかけ、常磐津の大曲「三世相錦繍文章」の全段通しの全曲演奏を行いました。この企画は、この演奏会の記録を収めたものです。
「三世相錦繍文章」は全六段からなり、全てが常磐津で演奏されると言う常磐津きっての超大作です。初演では大好評を博しそれが原因で常磐津界が分裂をしたという曰く付きの作品ですが、全段5時間以上を要する大曲のため今日ではその一部が演奏されるにとどまっておりました。常磐津一巴太夫師はこれをじっくりと研究し、その成果を時間をかけながらも、一人で全曲演奏するという快挙を成し遂げたのでした。
本企画は、この前人未到とも言える常磐津一巴太夫師の芸の記録であるとともに、今日では聴かれることのなかった常磐津の名曲「三世相錦繍文章」の全段通しの貴重な記録で有ります。
常磐津一巴太夫(ときわづ いちはだゆう) プロフィール
〔略歴〕京都出身 5歳で観世流謡曲・仕舞を習い、15歳で長唄を習う。
1948年 常磐津文字一朗師に師事。
1952年 常磐津一巴太夫をゆるされる。
1954年 大阪中座にて歌舞伎興行の初舞台を踏む。
1967年 大阪朝日座にて歌舞伎興行の立語りをつとめる。
1981年 重要無形文化財常磐津節の綜合指定を受ける。
1991年 松尾芸能賞を受賞。
1992年 大阪府民劇場賞受賞。
1995年 重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受ける。
京都府文化功労賞、滋賀県文化賞、大津市文化特別賞を受賞。
1999年 京都市文化功労者の指定を受ける。
2000年 勲四等旭日小綬章の叙勲を受ける。
2003年 国際アカデミー賞受賞。「三世相錦繍文章」芸術祭レコード部門で大賞を受賞。
2005年 世界文化大賞受賞。
現在 社団法人関西常磐津協会理事長、芸団協関西協議会会長、常磐津節保存会顧問、財団法人京都市芸術文化協会名誉会員、国際芸術院副総裁。大津市在住。