瞑響・壁画洞窟——旧石器時代のクロマニョン・サウンズ[SHM-CD]
めいきょう・へきがどうくつ きゅうせきじだい・の・くろまにょん・さうんず
The Sounds of Prehistoric Painted Cave Playing in the Cave of Cougnac, France
VZCG-687 (SHM-CD) 2,619円(本体 2,381円)
すべてのCDプレーヤーで再生可能な高音質CD SHM-CD(Super High Material CD)とは、通常のCDとは別種の、液晶パネル用ポリカーボネート樹脂を採用。素材の透明性が格段に向上したことにより、マスタークオリティに限りなく近づいた高音質CDです。
※SHMは、ユニバーサルミュージック株式会社と日本ビクター株式会社(現 株式会社JVCケンウッド・クリエイティブメディア)の登録商標です。
収録情報
2002年11月21日 クーニャック洞窟(フランス、ロート県ペイリニャック)
収録曲
1 |
生命の海(03'08") いのち・の・うみ The sea of life |
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作曲:土取利行
リトフォン(石筍)/木の打奏 Lithophone:Stalagmite;playing by wood:土取利行
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2 |
ネアンデルタール・ダンス(01'40") ねあんでるたーる・だんす Dance neanderthals |
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作曲:土取利行 リトフォン(鍾乳石)/指の打奏 Lithophone:Stalactite;playing by finger:土取利行 | |||
3 |
翼を持った大角鹿(05'08") つばさ・を・もった・おおつのじか Flying megaloceros |
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作曲:土取利行 インディオの骨笛 Bone Flute from amazon:土取利行 | |||
4 |
クロマニョン・ダンス(03'02") くろまにょん・だんす Dance Cro-Magnon |
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作曲:土取利行
リトフォン(石筍)/木の打奏 Lithophone:Stalagmite;playing by wood:土取利行
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5 |
レッド・ポイント(01'53") れっど・ぽいんと Red point |
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作曲:土取利行 リトフォン(鍾乳石)/指の打奏 Lithophone:Stalactite;playing by finger:土取利行 | |||
6 |
ドリーム・タイム(05'28") どりーむ・たいむ Dream time |
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作曲:土取利行
アボリジニのガラガラと木のスクレイパー Rattle and scraper:土取利行
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7 |
精霊メガロセロス(02'52") せいれい・めがろせろす Spirit megaloceros |
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作曲:土取利行
インディオの鼻笛 Nose Flute from amazon:土取利行
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8 |
アイベックス(06'39") あいべっくす Ibex |
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作曲:土取利行 リトフォン(鍾乳石)/指と木の打奏 Lithophone:Stalactite;playing by finger and wood:土取利行 | |||
9 |
祖霊へ(01'19") それい・へ To the ancestor's spirit |
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作曲:土取利行 木製スクレイパーを骨の棒で擦る Scraper and bone:土取利行 | |||
10 |
洞穴熊の滑り台(02'57") どうくつぐま・の・すべりだい The playground of cave bear |
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作曲:土取利行
リトフォン(鍾乳石)/洞穴熊の骨と指の打奏 Lithophone:Stalactite;playing by bone and finger:土取利行
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11 |
踊るバイソン(01'45") おどる・ばいそん Dancing Bison |
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作曲:土取利行 リトフォン(鍾乳石)/木の打奏 Lithophone:Stalactite;playing by wood:土取利行 | |||
12 |
マンモスの行進(05'04") まんもす・の・こうしん Marching mammoth |
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作曲:土取利行
リトフォン(石筍)/木の打奏 Lithophone:Stalagmite;playing by wood:土取利行
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time:0.32 s・
SHM-CDの特長/楽しみ方
● 素材の透明性そのままの、分離の良いクリアなサウンドをお楽しみいただけます。ガラスの曇りを拭き取ったかのような見通しの向上によって、今まで聴き逃していた音の存在に気づくこともあるかもしれません。
● オーディオで最も難しいといわれる低域の量感が引き出された、スケールの大きなサウンドをお楽しみいただけます。全体の音圧が増したように感じられることもありますが、マスター上でのレベル調整等は一切行っておりません。
● マスターに忠実な奥行きある音場の中に、フォーカスの引き締まった音が正確に定位する、粒立ちの良い立体感溢れるサウンドをお楽しみいただけます。スピーカーを通して聴けば、ライヴ会場やスタジオの雰囲気をそのまま持ち込んだような空気感、実在感を、より感じ取っていただけるはずです。
● まろやかでアナログライクなサウンドをお楽しみいただけます。大音量のリスニングにも聴き疲れすることがありませんので、近隣を困らせない範囲にヴォリュームを上げてお楽しみください。
※ 通常CDとの比較における音質変化の度合いは、再生環境によって異なります。
※ SHMは、ユニバーサルミュージック株式会社と日本ビクター株式会社(現 株式会社JVCケンウッド・クリエイティブメディア)の登録商標です。
作品紹介
芸術に目醒めた人類の聖域
旧石器時代の壁画を遺す南仏クーニャック洞窟の闇の中で
土取利行が奏でる鍾乳石、石筍、鼻笛、骨笛の妙
●録音:2002年11月21日 クーニャック洞窟(フランス、ロート県ペイリニャック)
●初発売
土取利行の古代音楽探究の最新の成果、新作CDの登場です。今回はフランスの文化施設の特別な許可を得て、旧石器時代、25000年前のクロマニョン人が描いた壮麗な壁画が残る洞窟の奥深くに入り、人類の音楽の起源をさぐった貴重な演奏の記録を収めています。古代人の音楽創出の瞬間に遡った、現代と旧石器時代をつなぐ感動的な「意識の旅」です。
洞窟内の鍾乳石、石筍を指または柔らかい木で打奏し、同時に、鼻笛、木製スクレイパー、骨笛、ガラガラといった古代楽器を演奏する。いずれも屋外で聴けば小さな音ですが、洞窟の深い闇のなかでは宇宙的な響きへと変容します。前も後ろも、上も下もない闇の世界。微細な音が反響しこだまする洞窟は、自然が造形した巨大な異次元のアンプリファイアー装置でもあったのです。
解説書で、土取利行は次のように語っています。――『四大文明以前に「動物の海の中」で人類が過ごした数百万年の間、どんな音楽があったのかを探究すれば、人間の心の謎もより解明されるはずです。ネアンデルタール人やクロマニョン人は洞窟の闇の奥にある、何らかの力の根源を壁の向こうに見ようとしていた…。私もこのことを探究することで、さらに現代の音楽の壁を越えて、音楽の源泉に触れたいわけです。』
[註記] 本作に収録されている洞窟内の鍾乳石、石筍の演奏は、考古学者ミシェル・ロルブランシェ博士の立会いと特別な許可を得て行なわれたものです。
土取利行の待望の新譜となる本作は、今話題の高品質CD、SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)によるリリースです。通常のCDとは別種の液晶パネル用のポリカーボネート樹脂を使用することにより素材の透明性をアップ、マスター・クオリティに限りなく近づいた高音質CDです。地下の洞窟内の冷気と霊気をはらんだ妙なる響きは、洞窟全体が一個の巨大な楽器となって共鳴するさまをドキュメントした人類初、唯一無二のレコーディングです。
※SHM-CDはすべてのCDプレーヤーで再生可能です。
<ライナーノーツ>
洞窟(エピグラフ)/土取利行(2008年)
闇の中で聴いた原始の音/土取利行(ききて・安芸光男)(2004年)
English brief liner notes enclosed
Official Website 「土取利行の音楽世界」
http://homepage2.nifty.com/w-perc/
土取利行(つちとり・としゆき)
1950年香川県生まれ。70年代よりパーカッショニストとして近藤等則などと尖鋭的な即興音楽を展開。音楽評論家・間章との邂逅で即興演奏集団EEUを結成。75年日本を離れ、ニューヨーク、パリを拠点に、ミルフォード・グレイヴス、デレク・ベイリー、スティーヴ・レイシーなど多くの即興演奏家と共演。76年からはピーター・ブルック国際劇団の演奏家、音楽監督として「マハーバーラタ」「テンペスト」「ハムレットの悲劇」など数々の作品の上演に携わる。並行して世界各地を巡り、様々な民族音楽や舞踊を習得。その後、日本音楽の源流を求める旅へと向かい、10年に及ぶ調査・研究を経て、旧石器時代、弥生時代、縄文時代に光をあてた前人未到の古代の音再現プロジェクトを実現し話題を呼ぶ。CD:古代三部作「銅鐸」「サヌカイト」「縄文鼓」(ビクター)、LD「縄文の音霊」(NHK)を発表。これにより日本の音楽史に新たな一頁を加えセンセーションを巻き起こす。87年音楽家の桃山晴衣と岐阜県郡上八幡(ぐじょうはちまん)に活動拠点「立光学舎(りゅうこうがくしゃ)」を設立。地元の文化活動にも力を入れ、地元に残された貴重な古い民俗芸能音源を『郡上のうた』としてCD復刻(2CD:VZCG-8062~3 財団法人日本伝統文化振興財団)。88年「マハーバーラタ」日本公演、銀座セゾン劇場。日本・インド祭でセゾン美術館主催のタゴール展の企画・監修・出演。90年、第二回古川町音楽大賞奨励賞受賞(選考委員:武満徹、諸井誠ほか)。95年メキシコ古代楽器グループ「トリブ」と共演。翌年、北米インディアン、イロクォイ族の音楽を調査。96年より伎楽の呉鼓(くれつづみ)を象徴とする、日本発の新しいサウンド創りに取り組む「スパイラル・アームズ」を結成。99年、岐阜県の織部賞(知事賞)受賞。2001年、南仏ピレネー山麓の旧石器時代壁画洞窟、レ・トロア・フレール洞窟で演奏、ヨーロッパ先史時代の音楽研究に着手。2002年、香川県県民文化会館における「縄文鼓、アイヌ・ソングとの響宴」で安東ウメ子とトンコリ奏者オキを招聘し共演。NHKハイビジョンスペシャル番組で写真家の港千尋とナビゲーターを務めフランスの先史時代壁画洞窟を訪ね、古代楽器を演奏(翌2003年、NHK総合、ハイビジョン放送にて「暗闇に残されたメッセージ 人類最古・洞窟壁画の謎」として放映)。2004、2005年、ピーター・ブルック演出「ティエルノ・ボカール」ワールド・ツアー。2006年、ドラムスによるフリー・インプロヴィゼーションを再開。著書に「螺旋の腕」(筑摩書房)、「縄文の音」、「壁画洞窟の音」(青土社)、訳書「音の神秘」(ハズラト・イナーヤト・ハーン著、平河出版社)がある。
PROFILE / Toshi Tsuchitori
He started his music career as a percussionist and free improviser in the 1970s. Since then, he has been played with Milford Graves, Derek Bailey, Steve Lacy and other world musicians. In 1976 he started work with Peter Brook's international theater group as leading musician and worked on various projects including 'The Mahabharata' 'Tempest' 'Hamlet' etc.
He has done extensive research on the world's ethnic music and dance, especially Asian and African. In the 1980s he presented three Japanese archeological music works, "Dōtaku; Ancient Japanese Bronze Bells from Yayoi Period (B.C.400-A.D. 250)", "Sanukaito; Stone sounds of the Paleolithic Era in Japan", "Jōmonko; Pottery Drums of Jōmon Period(B.C.3000-B.C. 2500)". He continues to searching for the roots of ancient Japanese music.
Also he created Ryuko Gakusha(private art center)in 1988 with Harue Momoyama in Gujo Hachiman, Gifu Prefecture and has contributed vastly to the region's culture.