二曲一双/深海さとみ 古典を現代に Ⅱ

にきょくいっそう/ふかみ・さとみ こてん・を・げんだいに(に)

深海さとみ

ふかみ・さとみ

VZCG-656 (CD) 2,857円+税

発売日: 2007年11月21日 / ジャンル: 箏曲


▼曲目一覧

作品紹介

古典をベースに十七絃や歌のパートなどを足して現代的にアレンジ。2000年から「古典を現代に」と題する連続リサイタルを開催して好評を博している深海さとみが、会得した古典曲の真髄を独自の感性による新しい装いで表現した、最新録音盤です。

深海合奏団との熟成した演奏の他、野坂操壽(箏)、中川善雄(笛)を迎えての共演も大きな聴き所。

 このCDに収録されている五曲の原曲は、いずれも、数ある地歌・箏曲を代表する名曲です。同時に、時代時代の新しい装いを身にまとうことによって、魅力を広げてきた曲とも言えます。たとえば「五段砧」「岡康砧」「さらし」「八千代獅子」は、既存曲の編曲です。既存の楽器編成の入れ替え、既存の旋律や歌詞の応用から生まれました。そうでありながら、砧物、さらし物、獅子物と呼ばれる数多くの曲の中で、圧倒的な存在感を示しています。また、「ゆき」と「黒髪」(CD第三曲「二曲一双」の原曲)は、三絃の豊かな余韻としっとりとした歌に地歌の極致とも言うべき魅力を示す曲ですが、箏や胡弓を加えた合奏や、芝居や舞地での活用によって、より多くの人に親しまれています。古典には、新しい装いであっても本来の姿を失わない底力と、新しい装いを受け容れて厚みを増し、さらなる輝きを放つ包容力があります。
 このCDには、そうした堂々たる名曲が、深海さんならではの感性あふれる工夫に彩られて、生き生きと登場します。歌唱部分の新演出(「二曲一双」「八千代獅子」)、新たな楽器の導入(「五段砧」「二曲一双」「八千代獅子」)、箏の替手の導入(「岡康砧」「さらし」「八千代獅子」)が、その主な工夫です。日本音楽の声の味わい、それぞれの楽器の特質、合奏の面白さが互いを引き立て合い、新しい装いのもと、魅力ある姿を見せています。

東京藝術大学講師 野川美穂子(解説「新しい装い」より)

深海さとみ(ふかみ さとみ)プロフィール
深海の「海」の字は、正しくは旁の下側が「母」の「海」となります。


幼時より祖母深海澄子に箏の手ほどきを受け、のち宮城喜代子(人間国宝)、宮城数江両師に師事。
1973年 東京芸術大学音楽学部邦楽科卒業。
在学中、宮城会全国コンクール1位入賞
1975年 東京芸術大学大学院修士課程修了。第1回リサイタル開催。以後演奏活動に入る
1983年 昭和58年度文化庁芸術祭優秀賞受賞。
1985年 第6回松尾芸能賞受賞。
1987年 オリジナルLPレコード〈箏幻想〉(日本クラウン)発売。昭和62年度文化庁芸術作品賞受賞。
1993年 この年より東京芸術大学講師を務める。
1994年 40周年記念リサイタルを全国にて開催。
1995年 全米九都市コンサートにて好評を博す。
1996年 カンヌ、スイス音楽祭参加。宮城会全国コンクール作曲部門入賞。
1997年 カナダ四都市公演開催。
1999年 全古典による三枚組CD「深海さとみ箏曲地歌集」(日本クラウン)発売。
2000年 「古典を現代に」と題するリサイタルを開催。
以後、演奏・作曲・教授活動と同時に数々の古典の手付を行う。
2007年現在 東京芸術大学非常勤講師、宮城社大師範、深海邦楽会主宰

収録曲

1

五段砧

ごだんぎぬた

光崎検校 作曲深海さとみ 十七絃手付

野坂操壽 十七絃深海さとみ

2

岡康砧

おかやすぎぬた

岡安小三郎 作曲深海さとみ 替手手付

歌・箏替手深海さとみ 歌・箏本手轟木美穂竹内聖 歌・三絃毛塚珠子柴田つぐみ平田紀子

3

「ゆき」「黒髪」による  二曲一双

「ゆき」「くろがみ」による にきょくいっそう

ゆき峰崎勾当、「黒髪湖出市十郎 作曲深海さとみ 構成・歌手付

「ゆき」三絃深海さとみ 「黒髪」三絃轟木美穂 中川善雄 毛塚珠子柴田つぐみ竹内聖平田紀子石田真奈美

4

さらし

さらし

北沢勾当作詞深草検校 作曲深海さとみ 替手手付

歌・箏替手深海さとみ 歌・箏本手轟木美穂柴田つぐみ竹内聖 歌・三絃毛塚珠子平田紀子石田真奈美

5

箏・三絃・十七絃による 八千代獅子

こと・さんげん・じゅうしちげん・による・やちよじし

藤永検校 作曲深海さとみ 歌・十七絃手付

歌・箏替手深海さとみ 歌・箏本手柴田つぐみ竹内聖 歌・十七絃毛塚珠子平田紀子 歌・三絃轟木美穂石田真奈美

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