永遠のテナー 柴田睦陸 生誕100年記念盤 (3枚組)
えいえん・の・てなー
しばた・むつむ
収録曲
Disc 1 | |||||
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歌劇 修禅寺物語 第一場
かげき しゅぜんじものがたり だいいちば | |||||
原作:岡本綺堂 / 作曲:清水脩
[源左金吾 頼家]柴田睦陸 [面作師 夜叉王]伊藤武雄 [夜叉王の娘 かつら]川崎静子 [夜叉王の娘 かえで]柴田喜代子 [かえでの婿 春彦]荒木宏明 [下田五郎 景安]笹谷栄一朗 [金窪兵衛尉 行親]佐々木行綱 [修禅寺の僧]栗本正 [行親の家来など]その他 指揮:森正 二期会オーケストラ 制作:二期会 |
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1 |
一昫(ひととき)余りも打ちつづけたので(08'04") ひとときあまりもうちつづけたので |
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2 |
桂どの。職人風情とさも卑しい者のように(03'47") かつらどの。しょくにんふぜいとさもいやしいもののように |
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3 |
ええ、騒がしい。鎮まらぬか。(02'23") ええ、さわがしい。しずまらぬか。 |
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4 |
のう、春彦どの。妹とは違い気がさの姉じゃ。(04'07") のう、はるひこどの。いもうととはちがいきがさのあねじゃ。 |
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5 |
おお、取紛れて忘れていた。(02'02") おお、とりまぎれてわすれていた。 |
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6 |
これこれ、将軍家の御しのびじゃ。(01'23") これこれ、しょうぐんけのおしのびじゃ。 |
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7 |
問わずとも、大方は察しておろう。(05'46") とわずとも、おおかたはさっしておろう。 |
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8 |
これ、これ、夜叉王どの。(02'02") これ、これ、やしゃおうどの。 |
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9 |
まあ、まあ、お待ちくださりませ。(02'23") まあ、まあ、おまちくださりませ。 |
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10 |
いつわりならぬ証拠、これご覧くださりませ。(03'45") いつわりならぬしょうこ、これごらんくださりませ。 |
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11 |
年ごろあまた打ったる面は、(02'49") としごろあまたうったるめんは、 |
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12 |
いや、猶かさねて主人(あるじ)に所望がある。(04'50") いや、なおかさねてあるじにしょもうがある。 |
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13 |
ああ、これ、なんとなさる。(03'41") ああ、これ、なんとなさる。 |
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歌劇 修禅寺物語 第二場
かげき しゅぜんじものがたり だいにば | |||||
原作:岡本綺堂 / 作曲:清水脩
[源左金吾 頼家]柴田睦陸 [面作師 夜叉王]伊藤武雄 [夜叉王の娘 かつら]川崎静子 [夜叉王の娘 かえで]柴田喜代子 [かえでの婿 春彦]荒木宏明 [下田五郎 景安]笹谷栄一朗 [金窪兵衛尉 行親]佐々木行綱 [修禅寺の僧]栗本正 [行親の家来など]その他 指揮:森正 二期会オーケストラ 制作:二期会 |
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14 |
上様は桂どのと、川辺づたいに(09'07") うえさまはかつらどのと、かわべづたいに |
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15 |
非情の木にも女夫(みょうと)はある。(06'26") ひじょうのきにもみょうとはある。 |
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16 |
上、これに御座遊ばされましたか。(05'22") うえ、これにおはあそばされましたか。 |
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17 |
先刻より忍んで相待ち申したに、(02'13") せんこくよりしのんであいまちもうしたに、 |
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18 |
大仁(おおひと)の町から戻る路々に(02'33") おおひとのまちからもどるみちみちに |
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Disc 2 | |||||
歌劇 修禅寺物語 第三場
かげき しゅぜんじものがたり だいさんば | |||||
原作:岡本綺堂 / 作曲:清水脩
[源左金吾 頼家]柴田睦陸 [面作師 夜叉王]伊藤武雄 [夜叉王の娘 かつら]川崎静子 [夜叉王の娘 かえで]柴田喜代子 [かえでの婿 春彦]荒木宏明 [下田五郎 景安]笹谷栄一朗 [金窪兵衛尉 行親]佐々木行綱 [修禅寺の僧]栗本正 [行親の家来など]その他 指揮:森正 二期会オーケストラ 制作:二期会 |
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1 |
父様。夜討じゃ。(03'12") とうさま。ようちじゃ。 |
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2 |
おお、春彦どの。(01'51") おお、はるひこどの。 |
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3 |
おお、おびただしい人の足音・・・・・・・。(04'51") おお、おびただしいひとのあしおと・・・・・・・。 |
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4 |
我々すらも侍衆と見あやまった程なれば、(04'30") われわれすらもさむらいしゅうとみあやまったほどなれば、 |
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5 |
姉は死ぬるか。(04'26") あねはしぬるか。 |
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オペラ 夕鶴(抜粋) 第一場
おぺら ゆうづる(ばっすい) だいいちば | |||||
原作・構成:木下順二 / 作曲:團伊玖磨 / 編曲:團伊玖磨
[つう]大谷冽子 [与ひょう]柴田睦陸 [運ず]藤井典明 [惣ど]秋元雅一朗 [子供たち]ビクター児童合唱団 指揮:團伊玖磨 東京フィルハーモニー管弦楽団 |
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6 |
(幕開き)(04'34") (まくあき) |
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7 |
じやんにきせるふとぬうの、か(04'14") じやんにきせるふとぬうの、か |
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8 |
与ひょう、あたしの大事な与ひょう(04'21") よひょう、あたしのだいじなよひょう |
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9 |
さ、早くあがって。まあ、こんなに濡れて(04'37") さ、はやくあがって。まあ、こんなにぬれて |
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10 |
あたしはただ美しい布を見てもらいたくて(04'29") あたしはただうつくしいぬのをみてもらいたくて |
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11 |
おい、つう、なにしとる。(04'01") おい、つう、なにしとる。 |
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12 |
与ひょう・・・からだを大事にしてね(04'49") よひょう・・・からだをだいじにしてね |
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13 |
つうよう・・・・・・つうよう・・・・(04'25") つうよう・・・・・・つうよう・・・・ |
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「柴田睦陸リサイタル」より 「智恵子抄」より
「しばたむつむ りさいたる」より「ちえこしょう」より | |||||
作詞:高村光太郎 / 作曲:清水脩 テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1975年12月9日イイノホール 「演奏歴40年を記念して―柴田睦陸リサイタル」より(主催 √S) | |||||
14 |
人に(07'32") ひとに |
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15 |
風にのる智恵子(03'49") かぜ・に・のる・ちえこ |
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16 |
荒涼たる歸宅(06'02") こうりょうたるきたく |
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Disc 3 | |||||
「現代音楽の夕べ」より 五つの詩 作品36
「げんだいおんがくのゆうべ」より いつつ・の・し さくひん36 Cinq poesie OP36 | |||||
作詞:K.バリモント(Konstantin Dmitrievich Balmont) / 作曲:S.S.プロコフィエフ(Sergei Sergeevich Prokof'ev) テノール:柴田睦陸 ピアノ:小林福子 [録音] 1954年12月13日ヤマハホール(ヤマハ音楽鑑賞会「現代音楽の夕べ」より) | |||||
1 |
火と水のまじない(02'42") ひ・と・みず・の・まじない Une incantation du feu et de l'eau |
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2 |
鳥の声(04'18") とり・の・こえ La voix des oiseaux |
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3 |
蝶々(01'59") ちょうちょ Le papillon |
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4 |
私を覚えていて(04'57") わたし・を・おぼえていて Panse a moi |
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5 |
花崗岩(05'16") かこうがん Les granits |
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「柴田睦陸リサイタル」より 四つの抒情詩
よっつのじょじょうし Quattro liriche | |||||
作詞:G.ダヌンツィオ(Gabriele D'Annunzio) / 作曲:O.レスピーギ(Ottorino Respighi) テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1975年12月9日イイノホール 「演奏歴40年を記念して―柴田睦陸リサイタル」より(主催 √S) | |||||
6 |
夢(04'30") ゆめ Un sogno |
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7 |
水の精(02'53") みず・の・せい La Najade |
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8 |
夕べ(03'46") ゆうべ La sera |
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9 |
昔の歌にのせて(06'05") むかしのうたにのせて Sopra un'aria antica |
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「第一回藝大教官演奏」より
「だいいっかいげいだいきょうかんえんそう」より | |||||
10 |
いとしい人の回りに(04'10") いとしいひと・の・まわりに Intorno all'idol mio |
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作詞:G.A.チコニーニ(Giacinto Andrea Cicognini) / 作曲:M.A.チェスティ(Marco Antonio Cesti) テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1969年6月奏楽堂 「第一回藝大教官演奏」より | |||||
11 |
《5つのリーリカ》より 牧人たち(05'31") ぼくじんたち da《Cinque liriche》 I pastori |
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作詞:G.ダヌンツィオ(Gabriele D'Annunzio) / 作曲:I.ピッツェッティ(Ildebrando Pizzetti) テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1969年6月奏楽堂 「第一回藝大教官演奏」より | |||||
12 |
《オテロ》より オテロの死「私を恐れることはない」(04'59") おてろ・の・し「わたし・を・おそれることはない」 Mort d' Otello 'Niun mi tema' |
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作詞:A.ボーイト(Arrigo Boito) / 作曲:G.ヴェルディ(Giuseppe Verdi) テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1969年6月奏楽堂 「第一回藝大教官演奏」より | |||||
13 |
箱根八里は(02'03") はこねはちりは |
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日本民謡 / 作曲:山田耕筰 テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1969年6月奏楽堂 「第一回藝大教官演奏」より | |||||
14 |
荒城の月(05'49") こうじょう・の・つき |
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作詞:土井晩翠 / 作曲:滝廉太郎 テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1969年6月奏楽堂 「第一回藝大教官演奏」より | |||||
15 |
この道(02'52") このみち |
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作詞:北原白秋 / 作曲:山田耕筰 テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1969年6月奏楽堂 「第一回藝大教官演奏」より | |||||
16 |
しあわせの窓(02'59") しあわせ・の・まど |
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作詞:横井弘 / 作曲:中田喜直 テノール:柴田睦陸 ピアノ:川口耕平 [録音] 1969年6月奏楽堂 「第一回藝大教官演奏」より |
time:0.32 s・
作品紹介
平成25年度(第68回)文化庁芸術祭参加作品
我が国オペラ界に偉大な足跡を残した名歌手、柴田睦陸の歌声を、
秘蔵音源から復刻したファン待望のアルバム!!
――ライナーノーツより――國土潤一(音楽評論家)
〈別冊解説書〉(120ページ)
監修・解説:國土潤一
ライナーノーツ:栗本尊子、佐々木行綱
歌詞(訳詩)・写真・年譜など掲載
・マスターテープに起因するノイズ等及び、ライヴ収録のものは演奏ノイズ等がありますことを予めご了承ください。
・全曲モノラル音源
柴田睦陸プロフィール
1913年岡山県生まれ。東京音楽学校(現東京藝術大学)入学の翌年ポリドールレコードより宗近昭の芸名で歌手デビュー。同校卒業と同時に日本ビクター専属歌手となる。復員後の1946年プッチーニのオペラ「お蝶夫人」にピンカートン役でオペラ・デビュー。同校卒業と同時に日本ビクター専属歌手となる。復員後の1946年プッチーニのオペラ「お蝶夫人」にピンカートン役でオペラ・デビュー。NHK交響楽団との共演をはじめ、藤原歌劇団・二期会の手掛ける日本初演のオペラに数多く参加、戦後日本のオペラ界をリードする役割を担うとともに、東京藝術大学教授という教育者の立場から多くの後進の育成に努めた。日本語のニュアンスを生かした表現、表情豊かなその歌声には定評があり、わけ隔てのない温厚な人柄や指導ぶりが関係者たちに慕われた。毎日賞及び毎日音楽賞を4回受賞。紫綬褒章受章。勲三等旭日中綬章受章。1988年逝去、正四位に叙せられた。