チマーラ歌曲集(2) 川本愛子
ちまーらかきょくしゅう・2 かわもと・あいこ
かわもと・あいこ
クレジット
収録情報
2009年8月7日、8日秩父ミューズパーク音楽堂にて収録
収録曲
1 |
熱愛(02'30") ねつあい Adorazione |
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作詩者不詳 Versi di N.N / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
2 |
夏の夜(02'33") なつ・の・よる Notte d'estate |
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詩:V.A.ポンピーリ Vittoria Aganoor Pompili / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
3 |
風景(03'30") ふうけい Paesaggio |
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詩:V.A.ポンピーリ Vittoria Aganoor Pompili / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
4 |
一つのバラに(01'23") ひとつ・の・ばら・に A una rosa |
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詩:A.P.メンディチーニ Agostina Pietrafesa Mendicini / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
5 |
小さなノクターン(03'15") ちいさな・のくたーん Notturnino |
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詩:N.ディ・マッコ Nicola di Macco / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
6 |
おやすみ!〈セレナータ〉(02'35") おやすみ!〈せれなーた〉 Dormi!〈Serenata〉 |
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詩:ロシアの詩からの訳詩 Versi trad. dal russo / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
7 |
雲〈即興詩〉(01'43") くも〈そっきょうし〉 Nuvole〈Improvviso〉 |
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詩:C.ザンガリーニ Carlo Zangarini / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
8 |
オンディーナ(01'24") おんでぃーな Ondina |
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詩:C.ザンガリーニ Carlo Zangarini / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
9 |
古いギター(02'09") ふるいぎたー Vecchia chitarra |
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詩:M.ムンドゥーラ Mercede Mùdula / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
10 |
甘い夜よ!(02'51") あまい・よる・よ! O dolce notte! |
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詩:V.A.ポンピーリ Vittoria Aganoor Pompili / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
11 |
今はもうない・・・〈マドリガーレ〉(02'08") いま・は・もうない…〈まどりがーれ〉 Non più...〈Madrigale〉 |
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詩:G.ペーシ Goffredo Pesci / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
12 |
捧げもの(01'44") ささげもの Offerta |
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詩:G.ペーシ Goffredo Pesci / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
13 |
春は再び ?(02'33") はる・は・ふたたび? È tornata Primavera |
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詩:G.ペーシ Goffredo Pesci / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
14 |
あなたの果樹園から(03'01") あなた・の・かじゅえん・から Dal vostro verziere |
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詩:G.ペーシ Goffredo Pesci / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
15 |
何処(いずこ)でも!(02'20") いずこでも! Dovunque! |
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詩:E.ロクストン E.Loxton / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
16 |
神秘主義(02'34") しんぴしゅぎ Mysticité |
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詩:M.M.デュ・ガール Maurice Martin du Gard / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
17 |
夜の庭(03'55") よる・の・にわ Giardini notturni |
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詩:M.ムンドゥーラ Mercede Mùdula / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara | |||
18 |
春の歌(02'42") はる・の・うた Canto di Primavera |
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詩:F.サルヴァトーリ Fausto Salvatori / 作曲:ピエトロ・チマーラ Pietro Cimara |
time:0.31 s・
作品紹介
イタリア音楽の中心となるベルカントの伝統を受け継いだ美しく甘い旋律の歌曲を数多く残した作曲家ピエトロ・チマーラ(1887‐1967)の珠玉の作品集。東京二期会のベテラン、ソプラノの川本愛子とピアノの花岡千春のコンビが大好評で迎えられた1993年録音の第1集に続いて、2009年に新録音した続編の登場です。チマーラの歌曲の魅力をさらに掘り下げた待望の作品集です。
<ライナーノーツ>
川本愛子「チマーラ歌曲集II」に寄せて/岸純信(オペラ研究家)
全曲の詞章&訳詞を掲載
【楽譜】
『チマーラ歌曲集』(新版)は、全音楽譜出版社より好評発売中です。
ピエトロ・チマーラ Petro Cimara(1887-1967)
19世紀の末に生まれたチマーラは、主にオペラの指揮とピアノ伴奏の分野で活躍し続け、満80歳を迎える直前に没したという近代の人である。音楽学者のリッチ女史が2003年に発表した詳論によると、彼は、1887年11月10日にローマっ子の父ジュゼッペと母ジョヴァンナのもとに生まれ、二人の弟ジョヴァンニとルイージを持つ三人兄弟の長子として育ったという。幼少時からヴァイオリンを学んだ彼は、ローマのコスタンツィ劇場(現ローマ・オペラ座)のヴァイオリン奏者として活動を開始、その後にサンタ・チェチーリア音楽院でピアノと指揮法を専攻、卒業後は指揮者の見習いとしてコスタンツィ劇場に再び職を得た。ちなみに、作曲活動もこの頃から始めていたようで、1910年には2つの歌曲を初出版している。
チマーラに転機が訪れたのは1918年のことである。この年、休暇でトッレ・デル・ラーゴに赴いた際、彼は大作曲家プッチーニの知遇を得た。そして、その翌年にプッチーニの新作《三部作》がイタリアで初披露された折(1919年1月11日、コスタンツィ劇場)、チマーラもその上演に協力した。ちなみに、この頃の彼はピアノ奏者としても活躍しており、かの大プリマ、ルイーザ・テトラッツィーニの伴奏者として、英米圏の演奏旅行に同行している(1919年9月から翌年4月まで)。
この後、20年近く米国に在住したチマーラは、1932年から58年までメトロポリタン歌劇場において《セビリャの理髪師》や《ランメルモールのルチア》、《リゴレット》や《蝶々夫人》といった人気演目を中心に128回も指揮台に立っている。当時の彼の棒捌きについては、ブラジルの名ソプラノ、ビドゥ・サヤオ(サヤン)の復刻音源等で今も耳にすることが出来る。しかし、1958年1月13日の《運命の力》の公演中、修道院のシーンのさなかに彼は心臓発作を起こし、指揮のキャリアはそこで終わりを迎えた。その後はイタリアに帰国した彼だが、晩年の日々に関する情報は殆どなく、1967年10月1日に、故郷のローマではなくミラノで亡くなったという一行が伝えられるのみである。
岸純信(オペラ研究家)[ライナーノーツより]
川本愛子(ソプラノ)
武蔵野音楽大学声楽科卒業、同大学院声楽専攻修了。
團伊玖磨氏指揮「夕鶴」のつう、「パリアッチ」のネッダ、「こうもり」のロザリンデ、「ディドとエネアス」のベリンダ役等でオペラに出演。また、アルド・プロッティ来日記念公演にて「リゴレット」のジルダ役で共演。宗教曲のソリストとして数多くのコンサートでも活躍している。近年音楽の友ホールにて開催しているシリーズ「日本歌曲と詩人の心」「日本歌曲と音の魔術師たち」にレギュラー出演し、高い評価を得ている。ビクターより自主製作盤で1993年世界初の「チマーラ歌曲集」をCD録音・リリースし、高い評価を得た。
96年「レスピーギとチマーラの夕べ」以来、毎年のように興味深いテーマでリサイタルを開催している。第9回奏楽堂日本歌曲コンクール三位入賞。木下記念賞受賞。故ロドルフォ・リッチ、故渡邊高之助、伊藤京子、三池弘美の各氏に師事。二期会会員、ぐるーぷなーべ会員。
花岡千春(ピアノ)
東京芸術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業、1980年同大学院ピアノ専攻修了。故安川加壽子、矢部民女史らに師事。同年パリに留学しエコール・ノルマル音楽院でジャン・ミコー氏に師事。翌年第一等首席で修了、以後同学院のアシスタントを務める。82年パリでのリサイタルを皮切りにヨーロッパ各地で演奏。81年、84年マリオ・ザンフィ・リスト国際ピアノコンクール、82年フィナレ・リグレ国際コンクールなどに入賞。85年イタリアに居を移し、ピエロ・グワリーノ氏のもとで研鑽を積み、86年帰国。以後、リサイタルをはじめ、室内楽、伴奏、放送などに活動の場を拡げ、ソロアルバムを含め多数のCD録音も行う。さらに、演奏活動と共に各地のコンクール審査員を歴任。99年芸術祭参加公演「花岡千春ピアノ独奏会」が平成11年度芸術祭賞音楽部門大賞を受賞。
現在、国立音楽大学教授並びに同大学院教授。