南洋へのまなざし〜パラオと小笠原の踊りと古謡
(第23回〈東京の夏〉音楽祭2007 島へ — 海を渡る音)
なんよう・への・まなざし〜ぱらお・と・おがさわら・の・おどり・と・こよう
Warm regard to Nan'yô:dances and old songs of Palau and the Ogasawara Islands
大平京子 ほか
おおひら・きょうこ
クレジット
出演者:大平京子 OHIRA Kyoko、ハワード・チャールズ Howard M.Charles、ニシモトホマレ NISHIMOTO Homare、フランツリー・アルバート Franzlee Albert、H.レケウイス・チャールズ・ジュニア H.Rekeuis Charles‚Jr.、ベラウ・H-L・ダンサーズ Belau H-L Dancers、南洋踊り保存会 Nan'yô odori hozonkai
収録情報
2007年7月31日、8月1日 紀尾井ホール・小ホールで上演
片面・一層/STEREO/COLOR/4:3/リージョン・ALL/NTSC/94分/MPEG 2/リニアPCM/オリジナル(日本語)/複製不能/レンタル禁止
ご注意
このDVDのビデオフォーマットは日本、北米、カナダなどのNTSCビデオプレイヤー対応となります。ヨーロッパ、南米、中国のビデオプレイヤーはPAL 方式となりご覧頂けませんが、機種によってはNTSC方式でも視聴できます。パソコン内蔵のビデオプレイヤーならばすべて視聴可能です。リージョンコードはFREE(全世界対応版)です。
収録内容
第一部:小笠原の古謡と南洋踊り
だいいちぶ:おがさわら・の・こよう・と・なんようおどり Part 1 Nan'yô odori and old songs (Ogasawara Islands) | |||
1 |
【南洋踊り】【なんようおどり】 【Nan'yô odori】 ウラメ
うらめ |
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2 |
夜明け前
よあけまえ |
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3 |
ウワドロ
うわどろ |
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4 |
ギダイ
ぎだい |
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5 |
締め踊りの歌(アフタイラン)
しめおどり・の・うた(あふたいらん) |
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6 |
解説「小笠原の古謡と南洋踊り」(小西潤子×山口修)
かいせつ「おがさわら・の・こよう・と・なんようおどり」(こにし・じゅんこ、やまぐち・おさむ) |
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7 |
【小笠原の古謡】【おがさわら・の・こよう】 【Ogasawaran old songs】 レモン林 Remon bayasi れもんばやし |
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8 |
お話し(小西潤子×大平京子)
おはなし(こにし・じゅんこ、おおひら・きょうこ) |
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9 |
レモン林 Remon bayasi れもんばやし |
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10 |
おやどのために Oyado no tameni おやど・の・ために |
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11 |
南洋踊りワークショップ
なんようおどり・わーくしょっぷ |
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第ニ部:パラオの古謡とマトマトン
だいにぶ:ぱらお・の・こよう・と・まとまとん Part 2 Old songs and matmatong(Parau) | |||
12 |
【集会歌エソルス】【しゅうかいうた・えそるす】 【chesols】 英雄をたたえる Ngdi Kau 'I Ta ra Rubak えいゆう・を・たたえる |
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13 |
綱に守られて Okuk el Luik つな・に・まもられて |
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14 |
貴いあなた Oribech edil とおとい・あなた |
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15 |
解説(小西潤子×山口修)
かいせつ(こにし・じゅんこ、やまぐち・おさむ) |
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16 |
【風刺の歌ダラン】【ふうし・の・うた・だらん】 【delang】 無慈悲な西洋人 A Rengebard a Diak le chub a Reng むじひな・せいようじん |
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17 |
無慈悲な西洋人 A Rengebard a Diak le chub a Reng むじひな・せいようじん |
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18 |
小柄な人が助けに A Chad a lebora Mengellang こがらなひと・が・たすけに |
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19 |
【新恋歌デレベエシール】 カシノマ(癌)【しんこいうた・でれべえしーる】かしのま(がん) 【derebechesiil】 Kasinoma |
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20 |
【新話題歌唱ボイド】【しんわだい・かしょう・ぼいど】 【boid】 新しいお達し Beches el Llach あたらしい・おたっし |
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21 |
ハワード・チャールズへのインタビュー(小西潤子、山口修)
はわーど・ちゃーるず・への・いんたびゅー(こにし・じゅんこ、やまぐち・おさむ) |
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22 |
【行進踊りマトマトン】【こうしんおどり・まとまとん】 【matmatong】 オムラエル(入退場曲) Omerael おむらえる(にゅうたいじょうきょく) |
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23 |
マトマトン賛歌 Mai Maspai まとまとん・さんか |
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24 |
恋人の魅力 Sisiak Lekebil こいびと・の・みりょく |
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25 |
夜明け前 Yoakemae よあけまえ |
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26 |
飛んで行く Tonde Yuku とんでいく |
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27 |
約束 Yakusoku やくそく |
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28 |
オムラエル(入退場曲) Omerael おむらえる(にゅうたいじょうきょく) |
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29 |
解説(小西潤子)
かいせつ(こにし・じゅんこ) |
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30 |
【パラオと小笠原の交流】【ぱらお・と・おがさわら・の・こうりゅう】 飛んで行く とんでゆく |
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31 |
夜明け前 よあけまえ |
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32 |
パラオの5丁目(小笠原) ぱらお・の・ごちょうめ(おがさわら) |
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33 |
コロールの5丁目(パラオ) ころーる・の・ごちょうめ(ぱらお) |
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34 |
パラオの5丁目 ぱらお・の・ごちょうめ |
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time:0.29 s・
作品紹介
南洋には置き忘れられた日本の音楽が新たな形で息づいていた!
貴重なパラオと小笠原の古謡と芸能を第一人者が解りやすく紹介。
監修:徳丸吉彦(放送大学客員教授)
解説:小西潤子(静岡大学准教授)、山口修(大阪大学名誉教授、大阪音楽大学教授)
制作協力:財団法人アリオン音楽財団、財団法人新日鐵文化財団
収録日:2007年7月31日 紀尾井小ホール (第23回<東京の夏>音楽祭2007 島へ ― 海を渡る音)
東洋のガラパゴス=「パラオ」の行進踊り「マトマトン」と、小笠原の「南洋踊り」。日本人の憧れる南洋・南国のイメージの下に隠れている複雑な歴史と文化の来歴が初めて明らかになった。アリオン音楽財団による<東京の夏>音楽祭で実現した意義深いステージの映像記録。
「南洋踊り」はサイパン(アメリカ自治領北マリアナ連邦)から小笠原(東京都小笠原村)に伝わったもの。「マトマトン」は、日本とも歴史的に関係の深いパラオ共和国の芸能で、これが東京での初披露。
<小笠原の南洋踊りと古謡>
小笠原に民謡が伝えられたのは、約170年前で、日本(伊豆諸島)、南方、小笠原で作られたものに分類される。最初に小笠原に移住した日系人は八丈島出身者であり「ショメ節」などをもたらした。東京都の無形民俗文化財指定「南洋踊り」は、南方から伝わったもので、「ウラメ」「夜明け前」「ウワドロ」「ギダイ」「締め踊りの唄(アフタイラン)」の5曲からなる。これらの唄は、戦前に父島の聖ジョージ教会の初代牧師の長男・ジョサイア・ゴンザレスがサイパン島やトラック島方面の歌をもたらしたものと言われ、5曲とも踊りがつく。歌詞は、カタカナ標記のものが多く、意味もよく分からない南洋諸島の言葉だという。ミクロネシアの「行進踊り」、ヤップ島の「マース」、「テンプラオドリ」との関係が深い。
<パラオの行進踊り「マトマトン」>
パラオ共和国を代表する近代芸能「マトマトン」などの芸能(行進踊り)は、広くミクロネシアに分布する。この芸能は、ミクロネシア各地の伝統舞踊のみならず、西洋風の踊りの要素、ミッショナリーのもたらした要素、西洋の軍事訓練の要素、日本統治時代の学校教育など複数の外来の要素が多層的に時代と共に加わりながら1900年頃に成立したと考えられている。今回出演しているのは、2004年にパラオで開催された第9回太平洋芸術祭におけるマトマトン(行進踊り)のパフォーマンスに際して、パラオ各地を代表する女性の踊り手たちを集めて結成された国を代表する踊り手集団。
<DVD附属解説冊子>
「南洋へのまなざし」山口修(大阪大学名誉教授、大阪音楽大学教授)
「小笠原とパラオの音楽文化の過去・現在・未来」小西潤子(静岡大学准教授)
※歌詞は、画面にも解説書にも掲載されておりません。
南洋踊り保存会
1月1日の海びらきにはじまり、毎月一回から数回ほどの各種イベントへの参加、東京と父島を結ぶ定期船おがさわら丸の見送り、観光客への体験指導、東京そのほか内地でのイベント参加など、さまざまな機会を利用して南洋踊りの普及活動を行なっています。
ベラウ H-L ダンサーズ
ベラウ・フェア入賞者、学校行事でのソリストなど実力派からなるアルコロン州出身のグループ。名称は、リーダーのハワード・チャールズ氏とルシアナ・シロ氏のイニシャル H-L に由来します。